茨木市 瓦屋根の破損しやすい部分の名称とは

※2021年9月21日 記事更新

こんにちは!瓦屋根救援隊です。

日本の歴史的な建物や和風住宅に必ず使用されてきた瓦屋根。

特に耐久性や遮音性は他の屋根材と比較しても非常に優秀で、築後のメンテナンス費用を抑えられるという大きなメリットがあります。

また、最近ではそのデザインも多様化しており、洋風住宅にも美観を添えられるタイプも豊富にあるため、現在も変わらず人気があります。

ただ、瓦自体の耐久性が優秀過ぎるために、瓦同士を接着している漆喰のメンテナンスをつい疎かにしてしまい、災害時に瓦が連続して剥がれてしまう事があります。

今回は瓦屋根の漆喰が劣化して破損してしまいやすいのはどこか、その名称とメンテナンスのポイントをご紹介します。
勾配のついた屋根面の結合部分となる高い部分を棟といいます。

更に、いくつかある棟の中でも1番高い位置にある、屋根全体の頂上にある棟を大棟といいます。

大棟は、屋根面の結合部分を守るように棟瓦を積むことによって雨水の侵入を防いでいます。
劣化した瓦屋根の大棟
この棟瓦を接着している漆喰は約15年ほどで劣化が起こり、ヒビや剥がれが生じます。

単純にその隙間から雨水が侵入するのと同時に、瓦同士の密着性がなくなるため、強風時などに瓦がズレたり剥がれたりしてしまいます。

剥がれたまま放置していると、雨水によって屋根下地や屋根裏が腐食してしまい、大がかりな補修工事が必要となるため、破損を見つけたら早めに業者に修理を依頼しましょう。
漆喰が剥がれた鬼瓦まわり
鬼瓦とは、棟の先端に設置される装飾瓦のことです。

瓦屋根と聞くとこの鬼瓦をイメージされる方もいるのはないでしょうか。

鬼瓦は無病息災などの厄払いを託されたシンボルであるとともに、棟内部に雨風が侵入しないように先端で蓋をする機能的な役割があります。

天候の影響を受けやすい部分のため、漆喰が劣化すると剥がれて落下する可能性もあるので注意が必要です。

瓦が剥がれたケラバ
屋根の外壁から出っ張った端の部分で、雨樋がついていない側の部分をケラバといいます。

このケラバは日々外壁を紫外線や雨風の吹き込みから守っている、住宅において重要な部分です。

その分、天候の影響を受けて劣化しやすいので、特に築年数が経っている屋根は漆喰補修しておきたい部分の1つといえます。
今回は瓦屋根の中でも、漆喰の劣化を放置すると雨漏りが発生したり災害時に破損しやすいポイントについてご紹介しました。

瓦屋根は下から見上げても劣化に気づきにくいですが、漆喰のメンテナンスをすることによって生涯安心して使える優秀な屋根材です。

おおがかりな補修工事が必要になる前に、漆喰補修など適切な補強をしておくことが重要なポイントです。