吹田市 台風に備えた瓦屋根の点検(後編)

棟の繋ぎ目部分の漆喰
屋根の形状によって、棟の本数も違ってきます。

こちらの屋根は頂上の棟から更に四隅に棟が施工された「寄棟屋根」という形状で、棟の結合部分を接着していた漆喰が、劣化してパリパリになって剥がれかけていました。


棟の繋ぎ目部分の漆喰
雨風の影響を受けやすい棟同士を繋ぐ漆喰は、屋根の中でも比較的経年劣化しやすい部分です。

ここが劣化して剥がれたり欠けたりすると、雨水の通り道となり、複数段積まれた棟の瓦がグラついて強風時に崩壊することがあります。

棟の瓦がズレると雨漏りの原因にもなりやすいので、この繋ぎ目部分の漆喰も補修が必要です。
瓦屋根の鬼瓦部分の漆喰
瓦屋根の棟の端に設置される装飾瓦を鬼瓦といいます。

家内安全や無病息災を願って設置される鬼瓦は、瓦屋根のシンボルともいえますね。

こちらの鬼瓦も下から見上げる分には何も問題なく見えたのですが、実際は接着している漆喰がほとんど剥がれてしまっており、わずかに残った漆喰でなんとかそこに留まっているような状態でした。

屋根の最上部である棟の端に設置された鬼瓦は、落下すると近隣の建物にご迷惑がかかる場合もあります。

この鬼瓦の浮きや漆喰の欠落を放置すると、他の棟部分と同様雨漏りに繋がるので、ここの点検も重要です。
瓦屋根の谷板金
瓦屋根の屋根面同士の結合部分で谷状になっている部分を谷樋(たにとい)といいます。

谷状になっていて雨水を下に受け流したり、雪が積もる部分でもあるので、ここには谷樋板金という金属板が設置されます。

瓦屋根の瓦自体は天候の影響を受けて経年劣化することはほぼありませんが、この部分は金属なので劣化します。

劣化すると錆びて素材自体が弱くなるので、穴があいたり反って変形したりします。

ここが劣化すると、雨漏りのリスクがかなり高まるので、点検時に異常があれば交換をオススメする箇所です。
今回は吹田市にお住いの方から、「築年数も経っているし、災害時に不安なので」というお問い合わせがあり、現場点検をさせていただきました。

実際に住んでいて雨漏りもなく、下から見上げても特に異常がない屋根でも、これまでご紹介したような劣化が著しい部分が随所に見受けられることがあります。

頻繁にする必要はありませんが、築後15年以上などある程度築年数の経った屋根は、長年休むことなくあらゆる天候から住まいを守り続けており、それなりに傷みも発生しています。

劣化の発見が早ければ最小限の修理や漆喰の補修ですむので、災害で被害が大きくなる前に1度気軽に点検をしてみてはいかがでしょうか。