スタッフブログ

豊中市 雨漏りが発生した瓦屋根

2021年12月20日|カテゴリー「スタッフブログ
※2021年12月20日 記事更新

こんにちは!瓦屋根救援隊です。

室内の天井から落ちてくる雨漏り。 居室内に入ってくる雨水の浸入口のひとつとして考えられるのが屋根です。

雨漏りが発生したということは、雨水の通り道になっている屋根の下地も濡れているということです。

そこからさらに雨漏りを放置した場合、内部の腐食が進んでかなり大がかりな工事が必要になります。

瓦屋根は、瓦自体は耐久年数100年とも言われています。しかし、漆喰は数十年に一度は修繕が必要で、屋根の構造上、特に棟部分のメンテナンスは必要です。

今回は、豊中市にお住いの方からお問い合わせがあり、瓦屋根の現場調査に向かいました。

ブルーシート養生した瓦屋根

応急処置として使用されたブルーシート

お問い合わせのあった屋根に登って点検をしました。

屋根の頂上部である棟に一部、応急処置としてブルーシートが掛けられていました。

もともと棟部分の瓦がズレているのはご存じだったようですが、修理するか検討しているうちに台風がきてしまい、更に損傷して雨漏りが発生してしまったようです。


のし瓦がズレた棟

ズレ落ちてきたのし瓦

棟部分の一番上の瓦が冠瓦、その下の短冊状の瓦が熨斗(のし)瓦です。

本来台風でここまで崩れることはないのですが、こちらの屋根は築年数が経っており、漆喰が劣化して瓦の接着力がかなり弱まっていました。
(熨斗瓦の下の白い部分が漆喰です)

漆喰が劣化すると接着力が弱まるだけでなく、乾燥して崩れることで隙間が出来、雨水の侵入口となって下の葺き土が濡れて腐食し、雨漏りに繋がります。

棟は、頂上で屋根の合わせ目を塞ぐことで、斜面側に水を流す役割をしています。

天候の影響を受けやすい部分でもあり、屋根の中でも劣化しやすい部分で、特に築20年以降は定期的に点検することをオススメします。

築年数の経った瓦屋根は、瓦の下全体に土を葺く土葺き工法で施工された屋根も多く、葺き土が劣化して腐食が進んでいることがあります。

今回は、残っている葺き土は撤去し、「アスファルトルーフィング」という防水シートを敷いてから、瓦を葺き替える提案をさせていただきました。
(耐震力に問題があるため、土は使用しません)
ヒビが入った瓦
台風や強風時、飛来物や小石などが飛んできて屋根に衝突することがあります。

飛来物の直撃は思いのほか衝撃が強く、頑丈な瓦でもこのようにひび割れが発生してしまいます。

どこも劣化していない比較的新しい屋根でも、災害時にこういった部分的な破損は起こり得ます。

でもこのような部分的な損傷の場合、破損した瓦の交換のみですむところが瓦屋根のメリットのひとつともいえます。

瓦屋根救援隊では、瓦1枚の交換でもプロの職人が喜んで対応させていただきます。

不安な箇所などありましたら、お気軽にお問い合わせください。

茨木市 台風被害にあった瓦屋根

2021年12月6日|カテゴリー「スタッフブログ
※2021年12月6日 記事更新

屋根は普段目にすること少なくても、毎日、さまざまな天候からお住まいを守ってくれている大切な部分です。

日々の生活において、屋根の劣化を気にすることはほとんどないかもしれませんが、築年数の経った家や、昔の工法で作られた屋根は、思いのほか劣化している事があります。

近年は規模の大きい台風が頻発しており、雨漏りはしてないからと劣化を放置していると、取り返しがつかないほど屋根が損壊してしまうことがあります。

今回は、茨木市にお住いの方から「早急に屋根をみてほしい!」というお問い合わせがあり、現場に向かいました。
倒壊した棟
屋根の頂上にある棟部分です。
接着していた漆喰や葺き土の劣化に気づかないまま、台風がきてしまい、棟の頂上の冠瓦はほとんどすべて剥がれ、損壊しています。
下地の葺き土も剥き出しになり、雨風を受けて崩れ出している状態です。
剥がれた瓦
台風が来る前は、瓦のズレや剥がれがあるとは気づかなかったそうです。
ただ、こちらの屋根は築年数が経っており、以前主流だった土葺き工法で施工されていました。
経年劣化によりもともと瓦と下地に隙間があり、そこから雨風の影響をもろに受けて剥がれたものと思われます。
漆喰が劣化した瓦屋根

劣化して表面がパサパサになった漆喰

こちらの家は、普段雨漏りもなく、下から見上げても瓦の劣化に気づかなかった為、メンテナンスをしてこなかったようですが、瓦自体は頑丈でも、それを接着している漆喰はどうしても経年劣化します。

漆喰にはもともと防水性がありますが、年数が経過すると、表面から徐々に防水性が失われてしまいます。

防水性を失った漆喰は、やがて表面からパサパサに乾燥し、左写真のようにひび割れてきます。

そうすると瓦への粘着性が低下してきて、台風などの影響を受けて最後は剥がれて崩れ出してしまいます。
崩壊した屋根
瓦屋根は、1999年に工法が改定される前までは、瓦の下地として屋根全体に土を敷く土葺き工法が一般的でした。

土を敷いて屋根を重くすることで、建物の耐風力を上げるという考え方だったのです。

現在の瓦屋根は、科学的な実験データに基づいた「瓦屋根標準設計・施工ガイドライン」に準拠した工法(通称:ガイドライン工法)で施工します。(葺き土は使用しません)

瓦自体にも防風対策が施されて耐風性や耐震性が飛躍的に高まっており、他の屋根材と比較しても、かなり優秀です。

今回お問い合わせをいただいた方は、これまでの瓦屋根の外観を変えたくないとのご要望があり、葺き直し工事を提案させていただきました。

従来の工法で使われていた葺き土を全て撤去して、既存の瓦を使い、破損した瓦のみ新調して耐風性・耐震性に優れた「ガイドライン工法」で施工する工事です。

瓦屋根救援隊では、屋根全体の葺き替え工事から瓦1枚の交換まで、喜んで対応させていただきます。

そもそも修理が必要かどうかのご相談も、専門スタッフが無料で対応いたしますので、お気軽にお問い合わせください。